約定とは
FX において、売買注文が通る(成立する)ことを約定(やくじょう)といいます。
FXの注文は売買したいレートにて、成行注文や指値注文などで注文します。
その際に、為替の値動きが激しいと、注文価格と実際に成立した価格に差が出る場合があります。(その価格差をスリッページといいます。)
為替の値動きが激しい際には、スリッページが許容額を超えてしまって注文が成立しない場合があります。
また、値動きが激しいと注文を受け付けてもらえず、注文が成立しない場合(約定拒否)があります。
約定力とは
注文した価格から差の小さい価格で注文を成立させる力、もしくは、注文を通す力のことを約定力といいます。
約定力が高ければ、注文した価格に近い価格で注文を通すことができます。
つまり、約定力の高さと価格との関係は、以下のようになります。
- 約定力が高い=注文した価格と約定した価格の差が小さい
- 約定力が低い=注文した価格と約定した価格の差が大きい
つまり、約定力が高いほどにスリッページは小さくなる傾向にあります。
約定力の高さによるメリット・デメリット
当然ですが、自分の注文が通るかどうかによって、メリット・デメリットが生じます。
高いことによるメリット・デメリット
メリットとしては、約定力が高いことで精神的なストレスを減らすことができます。
なにごとも、自分の思い通りにいかないときってストレスがたまりますよね。
FXでも自分の注文した価格で注文が通らないとストレスになります。
FXでは、精神的な要因(マインド)が勝ち負けにつながるほど、とても重要なものであるといえます。
そのため、約定力が高くて無駄なストレスを感じることがなければ、トレードに集中することができると言えます。
デメリットとしては、スプレッドが高くなりやすいということです。
約定力の高い業者はスプレッドを高く設定する傾向にあるので、スプレッドの確認も忘れないようにしましょう。
低いことによるメリット・デメリット
メリットは、スプレッドが安い業者が多いことです。
デメリットとして、注文した価格よりも自分に不利な価格で注文が確定する可能性があります。
そのため、利益が少なくなって損失が多くなりやすいです。
つまり、スキャルピングなどのトレード回数の多いスタイルのトレーダーは不利になりやすいです。
トレードスタイルも合わせて考えることが必要です。
FX業者で確認すべきポイント
FX業者で約定力に関して確認すべきポイントは以下の2つです。
- 約定率の高さ
- 約定拒否の頻度
約定率の高さ
約定率とは、注文した価格に関係なく最終的に約定した確率の事を表します。
約定率が高いということは、基本的には約定力のある業者であるといえます。
ただ、スリッページが大きくても約定していれば、約定力は高い値になるので注意が必要です。
たとえ約定率が高いFX業者であっても、スリッページの頻度が多くては損をしやすいです。
合わせてスリッページの頻度についても確認するようにしましょう。
約定拒否の頻度
約定拒否とは、注文したのに約定出来ない事を表します。
価格の変動が激しい場合に起きる現象で、サーバーの負荷が大きい時に起こりやすいので注意が必要です。
約定拒否の多い業者では思うようなトレードができない場合があるので、約定拒否の頻度が低い業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
約定とは注文が成立することで、約定力は注文を成立させる力のことです。
また、約定力が高いほどにスリッページの幅が少なくなるので、精神的なストレスが減りやすいです。
約定力の高さやスプレッドなど、自身のトレードスタイルに照らし合わせて検討することが大切です。